2番目は、胃と脾臓の機能を高める昇清降濁です。
中医学では、胃と脾には、清い気を体全体にめぐらせ毒素を体外に排泄する働きがあるとされています。膝関節の屈伸で、下肢の経絡を疎通させ、胃と脾の機能を促進するほか、手や腰を柔軟に動かすことで、気血の流通を促進させ、臓腑機能を高めます。手順としては、
①予備式から、膝をすこし曲げながら、ゆっくり両手を身体の横に降ろします。
②膝を少し伸ばしながら、上体を左に回していき、右手の掌で雲をすくうように眉の位置まで持ち上げます。同時に、左の手は掌を下に向け、左側後方に払います。
③次に、腰から上を右に回転させながら、膝を折り曲げていき、正面を向きます。その間、右手は掌を返して下に向け、右下へ払っていきます。他方、左手は掌を正面に向けて、足の横に戻していきます。
④今度は、②と③と同じ動作を、右回転しながら、左右逆の手で行っていきます。
⑤気の動きは、手で気をすくいながら、眉間へ持っていき、掌を返して下げていく時に、頭から胃や脾臓に白くて暖かい気が送り込まれるようなイマージを持ちます。左右の足で踏ん張って伸びたり縮んだりしているときに、足親指→脾→眉間→胃→足先の経絡で繋がる意識を持ちます。
呼吸と合わせながら、雲や霧の中を、ゆったりと掻き分けながら歩いているイメージで行うと、とても気持ちよくリラックスした気持ちになります。
イラストでは、左掌が外に向かっていますが、正解は顔に向けます。


コメント